月夜の晩に火事がいて (芦原すなお) [小説感想]
東京で私立探偵をしている”ぼく”こと山浦渉が、幼馴染みの依頼で懐かしい故郷に出向く。地元で一番の旧家木兵衛屋敷の当主に不幸の手紙が届き、何か事件が起きるのではないのか?と言うのだ。
月夜の晩に 火事がいて
水もってこーい 木兵衛さん
金玉おとして どろもぶれ
ひろいにいくのは 日曜日
山浦が郷里に帰るや、このわらべ歌通り、木兵衛は、金玉をつぶされて殺され、殺人の疑いまで掛けられてしまう。
何か田舎くさい感じのする妙な雰囲気の推理小説。
登場人物達が、それぞれ、濃い、というか、深い。
イミコさんが強烈。でも、こういう人、居そうな気がします。
ミステリで、この雰囲気と感覚はちょっと新鮮。
ただ、ミステリとしての仕掛けは、物足りなかったのが残念。
コメント 0